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防音検証動画
2021/08/11
- 無響室・防音室のソノーラ
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最近は、防音室をDIYで作る個人の方が増えています。Youtubeでも様々な動画がアップされています。それに伴い、遮音材や吸音材を販売する会社もとても多いです。
Youtube動画では、組立の様子以外にも、「どれくらい防音をしているのか?」というレビュー動画も多いです。個人の方も、材料を販売する会社もそのような動画をアップしています。
ですが、音の専門家である筆者からすると色々と疑問に思うことが多いです。
【疑問1】その方法、検証になっていますか?
まず、検証動画で多いのが、防音室や箱の中に小さい音源(スマホ)や高周波音しか出ないブザー等を入れて「こんなに防音してます!」という感じのものです。まず、防音室内に音源を入れる場合、防音室の外でも聴こえるくらいの音圧を出さなければなりません。そうしないと、そもそもの環境音にマスキングされてしまい、実際にどの程度遮音されているかわかりません。また、スマホから音楽を流しても、低周波音はほとんど出ていません。
完全な防音なんて出来ません。
防音室の中で小さな音を出して、防音室の外で聴こえなくなるのは当然です。聴こえなくなれば、あたかも、かなりの遮音をしているような印象を受けますが、音漏れのしない防音室などありません。どの程度音漏れがするかが重要ですのでそれをチェックしないといけませんね。
高周波音を遮断するのは簡単です!
スマホから発生する音楽やブザー音などは、低周波音ではなく高周波音が中心の音源です。高周波音は簡単に遮断出来ますので、実際にピアノやギターを演奏したり大声で歌ったりすると、検証動画とは全然違う聴こえ方になってしまうと思います。防音室以外にも、蓋のない小さな箱の中で高周波音源を出して、販売する吸音材で蓋をして音が聴こえなくなる系の動画も多いですね。高周波音だけでしたら、段ボール1枚などでも結構遮断出来てしまいます。
【疑問2】その測定器、正しい数値で測定出来ていますか?
測定器を使った検証動画も多いです。ですが、その測定器は本当に正しい数値で測定出来ているのでしょうか?校正はきちんと行われていますか?スマホの騒音測定アプリなんて使っていませんか?当社は、騒音測定時には数百万円もする騒音計やマイクを使用しています。そして測定器の精度を維持するために定期的に校正をしています。
Youtubeはとにかくシンプルにわかりやすい動画が多いですが、全ての検証動画を真に受けない方が良いと思います。Youtuberによっては演出を多分に含んでいる可能性もありますし、業者によっては意図的に防音が出来ているかのようなトリックも使って商品をPRしているのかもしれません。防音の専門家を名乗るYoutuberですら本当に専門家なのでしょうかね??
動画には発信者による何かしらの意図や目的がありますので、特にアピール系の内容には気を付けた方が良いです。
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無響室・防音室メーカーであるソノーラテクノロジーでは、東京、静岡、愛知、兵庫を拠点に、全国対応が可能です。音響測定・調査・診断~設計製造・施工・保証迄の自社一貫体制です。また御殿場市の「富士山テクニカルセンター」には無響室・防音室のショールームがあります。実際に測定器を使用した状態で、当社製品の高い性能を確認いただきながら、独特の無響空間を体感することができます。またショールームの他に、当社紹介の映像、工場の見学も合わせて実施しております。国内にて無響室を無料開放している機関はほとんどありません。製品の購入を検討されている方、当社へ興味をお持ちの方、 一般の方、メディアの方など業務外での御利用も可能です。是非お越し下さい。
※現在、一時的に一般個人の方の見学予約を中止させて頂いております。御了承の程お願い致します。
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