技術情報
スライド扉の遮音量
2021/02/09
- 無響室・防音室のソノーラ
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- スライド扉の遮音量
遮音扉は、通常の開き戸に比較してスライド扉は遮音量が若干落ちてしまうといわれます。
防音扉を専門に製作されている某メーカーの社長ともお話をしたことがありますが、社長はスライド扉はどう頑張っても40dB@500Hzが限界だと仰っていました。
その理由は、開き戸と違いスライド扉は横方向(場合によっては昇降)に動きますので、パッキンを押さえにくいということが原因です。
当社も過去多くのスライド扉を製作しましたが、当初はやはり苦労しました。何度も設計の見直しをし動作に影響がない状態で遮音量を確保する・・
ですが、現在では高い遮音量を確保することに成功しています。これも、多くのお客さまの需要があったからこそです。
下記は、防音室にスライド扉を取り付けた際の遮音量実測値です。
※某自動車部品メーカー 2019年末納入。
Hz | AP | 63 | 125 | 250 | 500 | 1000 | 2000 | 4000 | 8000 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
遮音量実測値 | 56.1 | 22.0 | 32.5 | 42.8 | 53.8 | 55.3 | 57.4 | 57.9 | 62.9 |
上記の通り、500Hzで53.8dBの性能を発揮しています。
密閉方法やドア構造については公表していませんが、このスライド扉の設計法により無響室レベルの遮音量にも対応出来ます。
ただ、防音室と比較し無響室のドアはかなりの重量になります。よってスライドさせるための機構、部品は市販品を使用するとかなり高額となります。
当社では、この問題をクリアするために一部の部品を自社製造しています。
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