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無響箱の吸音性
2024/07/26
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無響箱の吸音性についてお問い合わせを頂くことがありますので、以下御説明致します。
1. 無響箱と無響室は異なるもの
無響箱は、簡易測定設備であり、ISO規格などによる定義がありません。そのため、無響室とは特性が異なり、無響室に求められる「測定可能下限周波数」の考え方が適用されません。無響箱の具体的な使用方法は以下のURLをご覧ください。
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無響箱の使い方
2. 無響箱の吸音率データ
無響箱は遮音層75mm, 吸音層150mm, 総厚225mmの構造です。
吸音層は、高密度グラスウール+AST吸音材(弊社ブランド吸音材)による内装です。
この吸音層の吸音率データは、公表しておりません。
その理由は吸音率データ自体、現実的に意味がなく誤解を招く恐れがあるためです。
つまり、吸音率データは異なる材料との比較に使用されますが、実際は測定ラボの装置、環境に依存しますので、同じ材料でも違うラボで測定されたデータ、同じラボだとしても温度湿度など違う条件下であれば異なる測定データとなり、現実的に比較をすることは難しいです。つまり、当社製無響箱の吸音率データを公表しても、異なる条件下で測定された吸音材と比較し、吸音率が「高く」または「低く」判断されてしまう可能性があります。
また、無響箱内にジグやクランプなどを付加することにより、音波の反射面となりますし、無響箱の大きさによっても内部の吸音特性は変化します。
3. 無響箱の実際の吸音性
では、無響箱の吸音性は実際にはどの程度なのか?これは、実際に測定をして頂くか、当社にあるデモ機で試して頂くのが良いと思います。
目安として、測定に適した周波数帯は中周波数域から高周波数域です。
吸音層の厚さ×λ/4とすると、対象は570Hz以上となります。
(一般的理論:波長のλ/4以上の吸音材の厚さがあれば、その吸音材に入射した音は跳ね返ってこない。)
ただ、570Hz未満の音波、低周波域も吸音しないわけではありません。
御理解のほどお願い致します。
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