技術情報
ラボテストのデータ=リアル?
2023/02/05
- 無響室・防音室のソノーラ
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- ラボテストのデータ=リアル?
各メーカーが販売している防音室や遮音材、吸音材には公表データとして、吸音率や音響透過損失を掲載しています。当社も製品の音響性能値を記載しています。 ただ、多くの場合「比較対象」になっていないのが現実です。
【理由1】測定方法が異なるデータを比較してしまっている
吸音率、透過損失の測定方法は1種類ではありません。
そのため、以下のようなことが起こり得ます。
- 材料Aは垂直入射法で測定したデータ 0.92@500Hz
- 材料Bは残響室法で測定したデータ 0.95@500Hz
→材料Bの方が吸音率が高い!というのは誤りです。
同じ測定方法で比較しないと意味がないです。
材料Aを残響室法で測定したら0.99だった、実は材料Aの方が吸音率が高いということもあります。
【理由2】測定条件が異なるデータを比較してしまっている
同じ測定物を同じ測定法で取得したデータでも、測定場所や環境により異なるデータとなります。残響室法で研究所Aと研究所Bで測定したデータは異なります。試験設備の大きさ、反響の度合い、温度、湿度の影響などがデータに影響します。そこまで言ってしまえば、測定自体を否定してしまうことになりますが、データはあくまでも参考値として捉えるのが良いと思います。
【理由3】研究所と現場で同じデータとなると勘違いしてしまっている
研究所で測定した材料の透過損失が30dB@500Hzだったとしても、その材料を現場で施工したからといってデータ通りの透過損失が得られるわけではありません。むしろ20dB@500Hzに下がなども充分起こり得ます。研究所と現場では使用量や環境が異なるからです。
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まとめ
以上のように、ラボテストデータ=リアルでは必ずしもないといえます。データは比較をするためのものですが、上記のように注意が必要です。
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