技術情報
生産ライン用検査ボックス・検査室について
2021/06/14
- 無響室・防音室のソノーラ
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- 生産ライン用検査ボックス・検査室について
弊社では研究開発向けの無響室や半無響室を製造しておりますが、研究開発用以外の用途では生産ライン上での製品音検査や異音検査用の無響箱や防音室の需要が数多くあります。
自動車部品や大型の家電製品などの音検査に使用される為、箱サイズだけではなく部屋サイズでの対応を行います。
生産ラインでの検査ボックス(無響箱や防音ボックス)は各ラインに最低1台は組み込まれますので、国内の生産ラインはもちろん、海外工場の生産ラインでも使用される為、同一の生産ラインでの納入台数が20台を超える案件も数件御座います。
生産ラインの多くは自動化されており、1日の音検査数が1000台以上となる事が多く、箱内や室内にコンベアが貫通し自動で計測を行うシステムもあり、計測用の無響箱や防音室の扉を自動扉に変更し対応しております。
上下スライドや横スライドの自動扉となりますが、片開扉で締りハンドルを使用しての密閉が行えない為、通常の無響箱や防音室より大幅に性能が落ちてしまいますが、以前の技術ニュースで紹介しました弊社独自のスライド機構と密閉方法により50dB/500Hzの遮音性能を確保した無響箱、防音室を構築することが出来、生産ライン上でも低い暗騒音を確保する事が可能です。
また、1日に1000台以上の音検査を行う事から、スライド扉の開閉時間にも厳しい条件があり、1秒~2秒での開閉時間を求められます。
無響箱や防音室のスライド扉は遮音性能を確保する為に非常に重たいもの(質量則)になりますが、エアシリンダー等を用いて1秒~2秒で開閉を行う事が可能です(開口部サイズにより秒数は異なりますが)
現在、生産ラインでの音検査も多様化しており、完全自動化、検査対象音圧レベルの静音化による暗騒音低減、開閉速度や測定方法の要求も更に厳しい条件が出てくることが予想されますので、弊社では自動開閉の機構や密閉方法を更なる向上が必要になると考えます。
難点とポイント
- 自動化による開閉時間:駆動機構の設計によりタクトタイム等の調整
- 大量の被測定物を測定する場合の工夫
- ドアの自動化による密閉性の確保。※スライディング扉は密閉の難易度が高い。
- コンベアに合わせて形状をカスタマイズ。コンベアラインを防音室内部に組み込む場合の音響処理や作業性の確保
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