技術情報
無響室の照明 その3
2022/06/15
- 無響室・防音室のソノーラ
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- 無響室の照明 その3
無響室の照明 その2にて、白熱灯から蛍光灯、水銀灯への移行について記事をかきました。蛍光灯からLEDへの移行について書いてみようと思います。
2000年代後半に入ると、省エネの観点から経産省通達があり、各社白熱灯の生産終了を発表するようになります。
さらに、水銀灯も条約により生産中止(2021年)となる旨が2010年代前半に発表されます。
また、東日本大震災などもあいまって省エネ意識の向上等もあり、無響室に限らず照明全体がより省エネ性の高いLEDへの代替を求められる時だったように思います。
当時は、よく既設無響室の照明をLEDにできないかというお問い合わせや、新設の照明はLEDにしたいというご要望を多く頂きました。
現在では非常に多くの製品が白熱灯、蛍光灯の代替品として発売されていますが、当時は過渡期であったこともあり、代替としてメーカー推奨のものがない場合などもありました。
また輝度としては使えそうなものでもLEDは内部のコイル鳴きという問題があり、当時発売されていたものは通常の環境下であれば問題ないものでも無響室内では内部ノイズが気になる、暗騒音に影響を与える為、使用が出来ないというものが多くありました。
このように小さな騒音値はメーカーのカタログスペックにはまず載りません。メーカーに問い合わせても、騒音測定自体していないという回答も多く、現物を購入して使用に耐えうる騒音か現物確認しながら製品に反映していくような時代でした。
蛍光灯への台替時に似たことが多く発生していたと記憶しています。
幸いにも、現在では標準製品含め照明は全てLEDを基本とした設計が確立できましたが、つい近年までも照明の選定では多くのトライ&エラーを積み重ねました。
出来上がった製品自体は非常にシンプルな内容であってもその裏には多くの苦労があるものです。
無響室の照明器具は非常にシンプルな構造ですが、また機会があればその構造を簡単にご紹介できればと思います。
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