技術情報
暗騒音とは?
2018/06/23
- 無響室・防音室のソノーラ
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- 暗騒音とは?
ある場所で、特定の音を対象として考える場合に、対象の音が無い時の、その場所における騒音を、対象に対しての暗騒音と言います。
例えば、半無響室内で音響パワーレベルにおける自動車のアイドリング騒音測定を実施した場合、半無響室内に自動車を設置し、エンジンを起動しアイドリング状態になった時点の騒音(仮に70dB)を対象とすると、設置前の半無響室内の環境騒音(仮に15dB)が暗騒音であると言うことになります。つまり、室内暗騒音15dB(A)上で、自動車アイドリング音70dB(A)の音響を測定するということです。
対象の音がある場合、無い場合の騒音計の指示値の差が10dBを超える時は、対象音は暗騒音に影響されていません。最初の指示値が対象音の騒音レベルになります。指示値の差が10dB以下の場合、JIS Z 8731(騒音レベル測定方法)に従い、下表に示す暗騒音の影響に対する指示値の補正をして、対象音の騒音レベルを推測することが出来ます。
暗騒音が80dB(A)の場所で、ある機械を運転して85dB(A)の指示値を得たとすれば、指示値の差は5dBであるから、その機械単独の騒音レベルは下記表 から2dB(A)を補正して83dB(A)と推測されます。暗騒音を正確に把握することは、音源の特徴を捉えることに役立ち、的確な音対策を検討するための手法です。
単位 dB
対象とする騒音があるときとないときとの指示値の差 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
---|---|---|---|---|---|---|
補正値 | -2 | -1 |
- 暗騒音と対象音とのレベル差が、10dBを超える時は、暗騒音の影響は無視出来る
- レベル差が、10dB以下の時は、暗騒音補正値から騒音レベルを推測出来る
- 対象音の騒音測定を実施する場合は、周辺の機器等を停止して、暗騒音の騒音レベルが小さい状況を配慮する必要がある
- 暗騒音のレベルが変動する場合、補正は出来ない
- 周辺の機器等を停止し、レベル差10dBを確保することが理想である
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