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防音、吸音、遮音の違いとそれぞれの特徴
2018/06/09
- 無響室・防音室のソノーラ
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防音とは
騒音が室内に入るのを防いだり、騒音が室外にもれるのを防ぐことを防音と言いますが、実際には吸音、遮音、制振など様々な要素が存在します。
しばしば、「防音材」などと耳にしますが、実際には防音材という素材は存在せず、吸音材や制振材などの事を防音材と言っている場合が多数です。
こういった吸音材や制振材の組み合わせによっては相乗効果が生まれる事から、素材を効率的に活用する事が防音に繋がります。
逆に考えれば吸音、遮音が解らなければ、効果的な騒音対策の実施や防音室、防音カバーの設置をする事が出来ないのです。
遮音とは
空気中を伝わった音を壁材などで遮断し、反対側への音エネルギーの透過を防ぐことを遮音(透過損失)と言います。透過損失は、Transmission lossと言い、遮音量を計算する場合等、TL記号を使用します。
代表的な遮音材料としては鉄板、コンクリート、石膏ボードなどが挙げられます。一般にイメージされる防音とはこの遮音の事を指してイメージされる場合が多いのでは無いでしょうか。
吸音とは
多孔質材料の内部に、音が入り込み拡散することにより、音のエネルギーが、振動を伴った熱エネルギーに変換され、反射する音が小さくなることを吸音と言います。
多孔質とは穴が無数に開いている事を指し、音が材料内部へ入りやすい構造であると言う事です。代表的な吸音材としては、グラスウール、ロックウール、ウレタンフォームなどが挙げられます。
吸音材料の性能は、吸音率で表示することがあります。吸音率は、残響室法吸音率や垂直入射吸音率など複数の測定方法があり、各測定方法によって吸音率が異なる為、材料自体の吸音する能力を表しているのではなく、同条件での測定データの比較に用いられます。
効果的な防音をするには
前述の通り、遮音、吸音、制振が効果的に防音する為には必要です。一番簡単に防音する手段は、防音する目的にもよりますが、遮音量(透過損失)を大きくする事です。
透過損失を大きくする場合は、遮音材の密度を高め、厚くする必要があるので、単位面積当りの質量が大きい遮音材ほど、遮音効果が高くなります。
単位面積当りの質量が大きくなるほど透過損失も大きくなることを質量則といいます。質量だけでなく周波数にも影響され、周波数が高い(高周波音)ほど透過損失が大きくなります。
質量のあるものを無尽蔵に使用すれば、透過損失は大きくなりますが、費用、重量、施工効率などを考えれば、透過損失のみでの防音は効率的ではありません。そこで、吸音、制振との組み合わせが重要になってきます。
その他にも防音に必須の要因はありますが、防音の根本的な考え方は上記の通りです。
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