技術情報

無響室照明の問題点と解決法

2021/07/07

無響室内では、低周波域から高周波域までの音響測定を行います。

基本的には無響室は、吸音クサビを内壁に使用しますが、低周波音になればなるほど吸音をし辛くなります。そのため、無響室の仕様決定にあたっては測定可能下限周波数を設定します。その数値の設定は、各無響室メーカー独自の方法にて計算、シミュレーションを経て成立します。

基本的には、測定可能下限周波数は吸音材の吸音性能に依存します。吸音性能は公共測定機関等で測定された吸音率です。最近では、ユーザーが求める測定可能下限周波数は、低い設定値が求められる傾向にあると感じています。そのため、無響室メーカーは吸音クサビの低周波域の吸音率向上のため、研究開発を行っています。

ですが、特に海外では、30Hz付近の周波数などかなりの低周波音を要求されることもあります。ただ、これはかなり非現実的です。低周波音は非常に波長があるために、かなりの無響室の大きさが求められます。そして、波長に比例し吸音クサビの厚さも必要となります。そのため、小さなサイズの無響室では、測定可能範囲が狭く、そもそも逆二乗測定すら出来ない場合があります。

また、測定可能下限周波数は、無響室内部の話が主体となりますが、外部の影響も考えなくてはなりません。例えば、測定を行う周波数の音が無響室外部から入って来てしまうと、測定に支障が出てきてしまいます。そして、低周波域になればなるほど遮音が難しくなります。

よって、無響室の測定対象周波数の遮音と吸音を同時に考えなくてはなりません。低周波音の遮音には遮音層の剛性、重量などが求められます。

つまり、測定可能下限周波数が低ければ低いほど…

  • 1. 吸音性能が必要→吸音層が厚くなる
  • 2. 遮音性能が必要→遮音層が厚くなる
  • 3. 大きなサイズの無響室が必要となる

ゆえに、無響室が高額となります。

CONTACT 電話でのお問い合わせ

0120-639-018

受付時間 / 9時~17時

メールでのお問い合わせ

    SHOW ROOMソノーラ・ショールームのご案内

    無響室・防音室メーカーであるソノーラテクノロジーでは、東京、静岡、愛知、兵庫を拠点に、全国対応が可能です。音響測定・調査・診断~設計製造・施工・保証迄の自社一貫体制です。また御殿場市の「富士山テクニカルセンター」には無響室・防音室のショールームがあります。実際に測定器を使用した状態で、当社製品の高い性能を確認いただきながら、独特の無響空間を体感することができます。またショールームの他に、当社紹介の映像、工場の見学も合わせて実施しております。国内にて無響室を無料開放している機関はほとんどありません。製品の購入を検討されている方、当社へ興味をお持ちの方、 一般の方、メディアの方など業務外での御利用も可能です。是非お越し下さい。
    ※現在、一時的に一般個人の方の見学予約を中止させて頂いております。御了承の程お願い致します。

    〒412-0046 静岡県御殿場市保土沢1157-332  東名高速道路 御殿場ICより約15分
    TEL 03-6805-8988 / eFAX 03-6740-7875(全支店共通)

    ショールームについて詳しく見る

    • After service アフターサービス

      全製品1年間の保障付き。当社設計製造施工上の不備に起因する不具合はすぐに対処します。また、移設や改造、メンテナンス等も御相談下さい。

    • FAQ よくあるご質問

      ソノーラテクノロジーの製品やサービスについて、お客様からよくいただくお問い合わせとそのご回答を掲載しています。分からないことはいつでもお問い合わせください。

    CONTACTお問い合わせ・パンフレット請求

    ソノーラテクノロジーの商品に関するお問い合わせやご相談は お問い合わせボタンよりお気軽にご連絡ください。 資料を郵送でご希望の方はパンフレット請求ボタンよりご連絡ください。

    お問い合わせ